特技監督・映画監督であり特撮博物館副館長の樋口真嗣さんと特撮の魅力を存分に体験する長岡の旅 1泊2日、旅の記録

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待望のカルトラツアー第7弾、「特撮監督・映画監督であり特撮博物館副館長の樋口真嗣さんと特撮の魅力を存分に体験する長岡の旅」が1月19日~20日にかけて実施されました。一泊二日と短い時間でしたが、特撮の魅力にぐっと迫ることのできた濃厚な二日間となりました。こちらのページでは、このスペシャルツアー当日の様子を写真つきでお届けしたいと思います。


Day1

1月19日(日)、雪が積もって銀世界が広がる新潟県長岡に集合した樋口監督と参加者の皆さんは、長岡グランドホテル内のレストラン「南天」で昼食を取った後、早速本ツアーの舞台である新潟県立近代美術館に移動しました。同館では樋口監督が副館長を務め、2012年に東京でも多数の観客を動員した「館長庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」展が開催されており、開催期間最後の土日ということもあり、大勢の人でにぎわっていました。

新潟県立近代美術館:特撮展

展示室には、これまでの特殊撮影で活躍した小道具やオブジェ、模型、ドローイングが一挙に展示されており、特撮ファンにはたまらない光景が広がります。ツアー一日目は予備知識や樋口さんの解説がない状態で、参加者の皆さんは各自で展示品をじっくりと鑑賞。歴代特撮映画の中に出てくるあの戦艦、あのマスク…と、観る人によっては懐かしい展示物ばかり。溜息が出るほど精巧につくられたキャラクターや、綿密にデザインされた模型が見る人の心を奪います。その展示物をよくよく見てみると、映像の中では気づきにくい、ワイヤー吊り下げ用の釘やライトのスイッチなど、特撮の職人の軌跡を見つけることができ、ブラウン管の向こうの息遣いが聞こえてくるようでした。(既に何回か展示を見ているという参加者の方も、それぞれの作品を食い入るように見つめていました。)
会場内には樋口さんの監督した特撮作品「巨神兵東京に現わる」も上映されており、併せて同作品内で使用されていた巨神兵や雲などのセット、メイキング映像も展示されています。同作品がどのように作られているのか大変わかり易く、また制作現場を身近に感じることができ、これまでのセットやミニチュアの資料を保存することの意義を実感することが出来ます。

ウルトラマン(飛行シーン用)「帰ってきたウルトラマン」(1971年)撮影用オリジナルを使用し復元©円谷プロ
ウルトラマン(飛行シーン用)
「帰ってきたウルトラマン」(1971年)
撮影用オリジナルを使用し復元
©円谷プロ
万能戦艦マイティジャック号<br>「マイティジャック」(1968年)撮影用オリジナルを忠実に修復©円谷プロ
万能戦艦マイティジャック号
「マイティジャック」(1968年)
撮影用オリジナルを忠実に修復
©円谷プロ
東京タワー「モスラ」(1961年) 東京タワー
オリジナル図面から再制作 戸井田工業/制作
東京タワー
「モスラ」(1961年)
東京タワーオリジナル図面から再制作
戸井田工業/制作
ガメラ2 スーツ「ガメラ2 レギオン襲来」(1996年)
撮影用オリジナル©1996 角川映画 NHFN
ガメラ2 スーツ
「ガメラ2 レギオン襲来」(1996年)
撮影用オリジナル
©1996 角川映画 NHFN

ミニチュアステージ撮影

じっくりと鑑賞を行った後は、美術館の閉館後に会場内に設置された特撮ステージ・ミニチュアセット内で撮影会を行いました!ミニチュアセットは「巨神兵東京に現わる」や「ゴジラシリーズ」で登場したミニチュアのレプリカや改造品を再構成したもので、目線を下げると実際の街にいるような錯覚に陥るほどに細部まで作りこまれています。
まずは樋口監督から、「このセットは中央線の○○駅から●●駅をロケして作ったんだよ」「この鉄塔は△△にある鉄塔をそのままデザインしたものなんだ」など制作秘話が多数!
撮影方法に関しても、ミニチュアセットならではの照明方法や撮影方法を教えていただき、テレビの向こう側の世界と制作現場の臨場感の両方を体験できました。
その後は、ミニチュアの街に立って東京を襲撃する怪物の気分になって各々好きなポーズをとり、なんと樋口監督自ら撮影してくださり(!)、大変充実した撮影会になりました。

「巨神兵 東京に現わる」の中で実際に使用された室内のセットから東京タワーを眺めたり、東京タワーを壊している(かのような)ポーズをとってみたりビルの隙間から現れたり。
とても楽しい撮影会になりました!

夕食会

その後は今回の宿泊先、ホテル・ニューオータニ長岡に移動し、樋口監督を囲んで夕食会を開催しました。樋口監督がこのツアーのためにまとめられたテキストと映像を見ながらのトークです。映像の歴史から入り、日本でなぜ特撮が流行ったのか、その歴史的背景や特撮の魅力について語っていただきました。樋口監督の気さくな人柄と、これまでに数々の撮影に携わってきた監督独自の視点で繰り出される、撮影の裏話を交えたコミカルで軽快なトークに、初対面同士の参加者の緊張も解けていき、特撮話に花が咲きます。
当初は2時間を予定していましたが、あっという間に3時間30分が過ぎ、大いに盛り上がりました。このトークの話で参加者の方々は、特撮展への理解と感動がより深まりました。

Day2

ツアー二日目は再び新潟県立近代美術館へ。二度目の鑑賞会は樋口監督のガイド付きで進められ、各展示品について、意外な誕生秘話や、撮影の苦労、制作への緻密なこだわり、製作者の思いなど、たっぷり2時間強を通して解説していただきました。
「この作品は放送が終わってもおもちゃだけはずっと作られていて…」「ここにライトのスイッチがついていて…」など、初日に鑑賞していただけでは気づかないような細密な仕掛けや、当時の時代背景からの裏話、この展示会に至るまでの経緯についても解説して頂き、会場内のキャプションにも書いていないお話しをたくさん聞くことができました。
また、これだけの魅力ある、当時の特撮技術の結晶ともいうべき作品たちの悲しい現状についてもお話し頂きました。展示品のほとんどが映画会社の倉庫に埃をかぶったまま放置されていて捨てられてしまう寸前のもので、捨てるに忍びない職員たちの手によって保管されていたため、修復した結果この会場で見ることができるのだということ、そのため大きすぎる作品は持ち帰ることが出来なかったため現物がもうないことなど。

樋口さんのお話を聞いた後で改めて一つ一つの作品を眺めると、その背景に関わった多数のクリエイターの息遣いがあり、どんなに小さな作品でも唯一無二の作品として存在していることが実感できました。
そして作品を一視聴者として享受していた参加者の皆さんは、特撮への興味を更に深めていった様子でした。
特撮に関わった先人たちの情熱がつまった空間でのひと時はあっという間に過ぎ、樋口さんの口からは次から次へと作品の解説や制作エピソードが飛び出し、終盤は時間が足りなくなってしまうほどでした。

今回も、これまでスポットライトの当たらなかった制作の裏側を今回新たに知ることが出来、今後生み出されていく特撮作品を見るのがさらに楽しみになる、濃厚なツアーとなりました。
先人たちが積み重ねてきた特撮の歴史と、創作技術の集大成となった今回の展覧会を通して、懐かしさに浸った人、子供のころの冒険心をくすぐられた人、特撮の魅力を新たに発見した人など、その思いは様々かと思いますが、これら多数の作品資料や技術を保存・継承していくことで、日本独自の映像表現を世界に発信していくことが可能になるとともに、また新たな「特撮展」の展開があることでしょう。

人と場所との出会いを通して新しい体験を作り出していく「心を耕すプレミアム体験の旅」、カルトラ。「旅」という要素を加えることで、普段から接しているアート・カルチャーを別の視点から体験できるツアーを今後も多数企画してまいりますので、是非ともご参加ください。

樋口さん、参加者・ご協力者の皆さんが、楽しくてディープなツアーを創り上げてくれたことに、心より感謝いたします。本当にありがとうございました!

Specialist
  • 樋口真嗣
    Profile
    1965年東京都生まれ。高校卒業後、自主制作映画団体DAICON-FILM(後のGAINAX)に参加。95年『ガメラ 大怪獣空中決戦』の特技監督を務め、日本アカデミー賞特別賞などを受賞。96年TVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズに絵コンテ、脚本で参加。『ドラゴンヘッド』『CASSHERN』『NIN×NIN忍者ハットリくん The Movie』など、あらゆるジャンルで活躍する。
    05年初の長編監督作品『ローレライ』公開。06年『日本沈没』、08年『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』、12年『のぼうの城』、『巨神兵東京に現わる』を公開。観る者を圧倒させるような大迫力の映像を生み出し続ける、現在の日本特撮界の第一人者である。
    ≫ 館長庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技
TourInfo
瀬戸内
  • 旅行日程
    2014年1月19日(日)~1月20日(月)
  • 旅行泊数
    1泊2日
  • 募集人数
    30名(最少催行人員20名)
  • 応募締切
    2013年12月26日(木)
  • 添乗員
    1. JTBから添乗員1名ほか
      樋口監督と当ツアー企画者が
      同行します。
  • カテゴリ
    ガイドツアー
  • 料金プラン
    1. 長岡から参加される方
      ¥54,000(税込・お一人様)
    2. 東京から参加される方
      ¥71,400(税込・お一人様)
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申込は終了いたしました。
Stay
ニューオータニ長岡 ニューオータニ長岡
Itinerary
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