国東半島芸術祭 記者発表

2014.Jul.14

国東半島芸術祭 記者発表

みなさんこんにちは。cultra運営事務局です。
Art LABの運営するOVER THE BORDERでは現在「国東半島芸術祭 Tokyo Preview」を行っております。これまでにもcultraでは国東半島に訪問させて頂いておりましたが、ますます国東半島の魅力を発信していこうと取り組んでいます。そのような中で7月10日に国東半島芸術祭の記者発表がありましたので、皆様にも芸術祭の最新情報をお伝えしたいと思います。
 

まずは国東半島芸術祭実行委員会会長であり、大分県副知事の二日市具正さんのご挨拶。そして、総合ディレクターである山出淳也さんに、芸術祭の総合的なご紹介をして頂きました。その後、今回の芸術祭の3つの柱である、サイトスペシフィックプロジェクト、パフォーマンスプロジェクト、レジデンスプロジェクトについて、それぞれご説明頂きました。
山出さんは芸術祭を行うにあたり、場の力を体感して頂くために、当初から参加アーティストを絞る予定でいたそうです。「作品を見るだけではなく、体験を通して場の力を感じる芸術祭にしたかった。」というお言葉通り、参加アーティストのプログラムはすべて、国東半島ならではの作品ということが徹底されているように感じました。
 

こちらは猪子さんの出展作品イメージ。猪子さんは、国東半島に訪れた際、花や自然が美しく気持ちいいと思ったそうで、そこからインスパイアされ今回の作品を制作したそうです。また、その際に感じた気持ちよさの理由として、「我々が国東半島の自然と呼んでいるのは、人間の影響を受けた生態系であって本当の自然ではない。人間が手をいれることによって人間の都合のいい自然になっている。でも、だからこそ気持ちいい。」と語って下さいました。また、「…というような小難しいことを考えてもらってもいいが、とにかく自分の感じたように気持ちよくなってほしい。」と、猪子さんならではの独特の噛み砕き方で国東半島の魅力を伝えて下さいました。
およそ1時間で四季の移ろいを楽しめる花々の映像は、できあがったものを流すのではなく、リアルタイムで生成されていくので一度として同じ瞬間はないそうです。それだけではなく、鏡になっているので、四季折々の美しい花の映像の中に自分が写るという体験を味わえる作品になるとのことです。新しい価値観や体験を生む猪子さんならではの作品、想像するだけでも楽しみです。
 

こちらは宮島さんの出展作品イメージ。成仏地区の岩場に、宮島さんならではのデジタルカウンターが1〜9までの数字を刻んでいきます。その土地に住んでいる人が参加し、明滅速度の設定をしていくことで、ランダムな明滅を繰り返していくとのことです。また、それは命の循環や、輪廻転生を意味しているとのこと。宮島さんは、「アーティストが入ることによっていきなり作品が出現するのは暴力のようなもの。だから、その土地ならではの作品にしたかった。僕が勝手につくるのではなく、その土地に住んでいる人と一緒につくりあげていく作品。」と、まさに芸術祭の醍醐味でもあるコンセプトを語って下さいました。
 

記者発表の後は、大分県ならではの郷土料理を頂きました。頂いただんご汁は、日本の収穫量97%を大分県が占めているカボスが効いており、爽やかな風味が口内に広がっていきました。芸術祭や旅では、普段味わえないその土地でのお食事を頂くことも1つの楽しみです。太刀魚やタコ、車えびなど、美味しい海の幸が沢山の国東半島。皆さん国東半島芸術祭では、食の体験もあわせて土地の魅力を感じてみて下さい。
 

最後に、談笑しながらも真面目に語り合う猪子さんと宮島さんのお姿を捉えました。アーティストとの交流もそうですが、国東半島芸術祭では、毎週末ツアーを行うなど、現地の方との触れ合いを通して体験する土地の力も大きいのではないでしょうか。山出さんの語る”土地の力”を体感しに、この秋は、皆さんも是非国東半島芸術祭に訪れてみて下さい。

 

 
Information

国東半島芸術祭
2014年10月4日(土)~11月30日(日) ※水曜定休
プログラム詳細は、公式HPよりご確認下さい。
Official Web Site
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